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2009年06月23日

ステンレスは錆びます。特に沖縄では。

金属素材でステンレスはみなさんもお馴染みかと思います。キッチンなどでの金属はほとんどステンレスで作られていますよね。あとフォークなどもステンレス製のものが多いかと思います。

その特徴は耐水性の良さ。

鉄だと水分によって酸化して「錆」になっちゃうことも多いですが、ステンレスの場合は水がかかってもなかなか錆びないことが特徴かと思います。

しかしステンレスも元をただせば鉄。鉄にニッケルやクロムを混ぜて水によって錆びにくくした合金なんですが、あくまで耐水性が高いと言うだけで錆びないわけではありません。たまに「ステンレス=錆びない」と勘違いをされている不動産業者の方もいらっしゃいますがあれは大間違いです。

ステンレスは錆びます。特に沖縄では。

というのもステンレスは真水には強いですが、塩分を含んだ水分にはものすごい弱いんです。沖縄の場合は海に囲まれていて塩分濃度の高い空気が吹き付けますので、外部空間にステンレスを使うとあっと言う間に錆びてしまいます。この状況は沖縄のみならず海に面するもしくは海が近い地域については言えることなので、そういうエリアの方は特に「ステンレス=錆びない」という発想はかなり危険かと思います。

とかくステンレスは建築家からすると耐水性に富んでいてもともと鉄なので加工もしやすく、しかも強度が高いので外部空間などに使いたくなりますが、使えるとしても海から離れた塩分濃度を気にしなくても良い場所ぐらいかと思います。特に日本は島国なので海に囲まれているためにこの塩害を受けやすい地域が多いので、外部空間でのステンレスの過信はとても危険かと思います。

ちなみに沖縄だと雨がかからない軒下であっても半年もしないうちにステンレスの一部が錆びました。まぁ海が近い軒下だったということもありますが、雨がかりが無い軒下でもこの状況なのでいかに沖縄の場合はステンレスが外部空間に不向きかということが分かります。

耐水性があって錆にも強い金属となるとアルミなんですが、いかんせんアルミは強度が弱くそして折り曲げなどが容易にできないので加工性が悪いんです。窓枠なんかも見ると折り曲げ加工ができないから部材と部材をボルトなどで止めて固定していると思います。溶接はできないこともないんですが、溶接のしろがあまり見た目的によろしくないので基本的にボルトなどによる接続になってしまいます。なので見た目的にステンレスやスチールのような自由度がないのが難点。

ちなみに外部空間の金属としてステンレスよりスチールに溶融亜鉛メッキを施したものの方がまた塩害には強いかもしれません。しかも基本的に鉄なので単価もステンレスよりかなり安いですからね。そういう意味で建築家時代で外部空間にはステンレスは避けてスチールの溶融亜鉛メッキ塗装のものを使うことが多かったです。でも溶融亜鉛メッキは景観的に味気ないのが難点ですが。ステンレスのような輝きは望めないのでその点ちょっと辛いですけどね。

とにもかくにもステンレスは錆びますので、これからマイホームを造ろうと思っている方は見た目よりも耐久性を重視して素材選びをしましょう。とかく建築家は見た目重視の設計をする方が多く、やたら外装にステンレスを使いたがります。しかもステンレスは竣工・引き渡し時はとてもキレイでいいのですが、1年、2年経つと徐々に錆びてくすんできますので、最初だけ!ってことにならないように注意しましょう。
posted by 離島ドットコム管理人 at 12:54 | 不動産:用語・知識

2009年06月16日

今どき礼金をとる沖縄の不動産会社

沖縄での家探しで驚いたのは、今のご時世にもなって礼金を取る賃貸物件が多かったこと。最近は礼金どころか仲介手数料も取らないところも多くなってきていますし、また敷金も1ヶ月ぐらいしか取らないところも多いですからね。

なのに沖縄の賃貸物件は未だに礼金有るところが多く感じます。下手すると礼金2ヶ月敷金2ヶ月というかなり昔の状態なところもまだまだいっぱい残っていると思います。

でも本土系のFCなど大手の場合はさすがに最近は礼金こそ無くなってきているものの、沖縄の小さな不動産会社では未だに礼金をとっているところも多いです。

礼金は敷金と違って戻ってくることはありませんので、無いに越したことはないかと思いますので。正直、住み替えの際の最も無駄な出費かと思います。

敷金は退去時のリフォーム代とか2ヶ月以上とるところは滞納家賃分などにあえられて退去時にはその差額を返してくれますが、礼金に関しては戻ってきませんからね。仲介手数料に関しては不動産仲介をしている会社の収入になってそれは物件紹介などをしている分として払っても仕方ないのですが、礼金に関しては不動産オーナーにただお金が落ちるだけですからね。毎月の家賃を払うにもかかわらず。

なので沖縄の住まい探しをする際は礼金無しのものを探して、できるだけ初期費用を安くあげましょう。

あと賃貸物件は基本的に2年更新ですが、この更新手数料の有無も不動産会社によってかなり変わります。先の礼金同様、本土系の大手不動産会社の場合は更新手数料もゼロになるところもありますが、礼金を取るような不動産会社は1ヶ月もしくは1.5ヶ月分の家賃をとるところも多いですので、住まい探しの際はこの「更新手数料」についてもチェックしましょう。
posted by 離島ドットコム管理人 at 08:49 | 不動産:住まい・家・建物

2009年06月11日

網入りガラス

マンションなどに窓ガラスに網目が入っているものをよく目にしますよね。あれを「網入りガラス」と言いますが、このガラスについても勘違いされている方も多いので、ここで綴ってみたいと思います。

もともと網入りガラスは防犯上、ガラスを割られても中に入ることができないというメリットもありますが、一番の目的は防火性。このガラスが使われる場所は隣戸や近隣から延焼のおそれがある部分がメインで、具体的な場所で言うと「隣りの住戸や家や建物が近い窓」、「道路を近くに面する窓」、「マンションの階段やエレベーターなどが近い窓」などがあげられます。つまり自分が意図しないエリアで火災が起きた場合にその延焼を受けやすいという場所。隣戸の場合は隣が火事の場合、道路に関してはあらゆる状況を想定して、エレベーターや階段に関しては他の階での火災における火や煙の通り道になりますからね。

そんな場所で火災が起きても網入りガラスならガラスは割れても網が残っていますので、延焼が食い止められると言うことなんです。でも実際の所、この網入りガラスを設計者が好んで使うことはあまり無く、あくまで建築基準法で規定されているから使う場合が多いんです。

その結果、同じ面の複数のガラス窓でも1つは網入りでもう1つは網無しということもありますからね。そういう場合は片方が隣戸に近いが故にそうなっている場合もありますからね。

それはさておきこの網入りガラスの勘違いの話。この網入りガラスは一見、ガラスに鉄線などが入っていて強度が高くなっているように思う人もいるかと思いますが、実際はその逆。網入りガラスはガラスの中でもかなり強度が低いんです。以前、網入りガラスを見て「強化されたガラス」と言っている人がいたくらいですからね。逆なんですけどね・・・。

というのも網入りガラスはその鉄線を入れるためにガラスを2つに分けてしまうことになり、実際の強度はその分かれている1つの厚さぐらい弱くなってしまうんです(実際の強度は諸条件で差異します)。なので建築家からするとこの網入りガラスはとても割れやすいガラスという認識であり、強度が強いガラスという解釈とは正反対なんです。

しかも単価が高いのであまり使いたくはないのですが、いかんせん建築基準法で延焼のおそれがある部分には使わないと確認申請が降りませんからね。なので仕方なく使っている感じです。

割れやすくてしかも単価が高いこの網入りガラス。特に透明ではなくガラスの表面が凸凹しているくもりガラス的なものに関してはさらに強度が弱いので、網入りガラスは最低限の場所だけに使うのがおすすめです。

確かに防犯性は高いですが、強度があまりに弱くてしかも単価が高い。

これから網入りガラスを見ても「強化されたガラス」ではなく「防犯性や防火性は高いけど割れやすいガラス」と判断しましょう。
posted by 離島ドットコム管理人 at 12:02 | 不動産:用語・知識

2009年06月10日

沖縄は屋外に洗濯機置き場がある物件が多い!

沖縄に住むまでは本土での住宅は賃貸でも実家でも洗濯機は屋内に置くのが当たり前だと思っていました。しかし沖縄では比較的新しい物件でも屋外に洗濯機を置く住宅も多いので注意しましょう。

というのも沖縄は台風もさることながら悪天候時の雨の吹きつけ、また海に囲まれているのでそんな悪天候時に塩分を含んだ空気も流れ込んでくるので、外に金属のものを置いておくとあっと言う間に腐食してしまいます(錆びます)。なので今回の洗濯機なんかは一部プラスチックやFRPの部分もあるかもしれませんが、その大半が金属で形成されていますので、洗濯機を外部に置いておくのは正直信じられませんでした。

でもそんな洗濯機のための洗濯機カバーなるものもありますが、実際にそれを使ってみたものの、台風や悪天候時の暴風雨は想像を絶するレベルに達することもおおく、そのカバーはあっと言う間に破損。すぐにカバーの意味をなさなくなってしまいました。

最近の新築物件なら屋内洗濯機を置く物件も増えていましたが、それでもまだ屋外に置くものが多いので、沖縄での家探しをする場合はこの洗濯機置き場は要チェックです。正直、屋外に洗濯機を置くタイプはおすすめできません。とかく洗濯乾燥機などの場合は屋外に置くとあっと言う間に壊れそうな気がしますので、もし屋外に置く物件の場合は壊れてもいいような安物(中古)の洗濯機を使うのがおすすめです。

ちなみにこのような物件が多い理由は、元建築家とすると安直な設計としか言えませんね。確かに洗濯機を屋外に置いた方が設計は楽ですからね。でもそんな屋外に洗濯機を置く物件に限って屋内にデッドスペースが多かったりしますからね。要は設計をきちんとしていれば屋内に洗濯機を置くこともできたはずかと思う間取りも多く感じます。

なので「屋外に洗濯機を置く」ということは、ワンルームなどの狭一物件以外は一概に「部屋が広くなる」とは言えませんのであしからず。できる限り洗濯機置き場は屋内にある物件を選びましょう。とかく台風や塩害の影響が多い沖縄では。
posted by 離島ドットコム管理人 at 17:25 | 不動産:住まい・家・建物

2009年06月06日

14階建てマンションが多い理由

沖縄にはあまり高層のマンションは少ないですが、本土では比較的高層のマンションは多いと思います。でもそのマンション。なぜか14階建てが多いと思いません?もしくは14階建て以下のマンション。でも15階建てってなぜか少ないんですよね。

それには明確な理由があるんです。14階建てになる理由が。

1つ目は15階建て以上になると通常のエレベーター以外に消防活動に利用する「非常用エレベーター」の設置が義務付けられるということ。つまり14階建てまでならはしご車が届くという前提でこのような法規になっているんです。でも今の時代では15階以上にも届くはしご車もあると思うんですけどね。まぁ建築基準法は古い法律ですからね。

2つ目はマンションって1階あたりの階高がおおよそ3m前後なんですが、建築基準法では高さが31mを超えると急に法規が厳しくなるんです。つまりマンションだと10階建てまでは通常法規でOKなんですが、それ以上になるとさまざまな規制がかかるのです。でもその規制も31mを超える部分が4階までは緩和規定があって、そのために実質14階建てになるということなんです。

この2つが14階建てマンションが多い大きな理由かと思います。なにせたった1フロア増やすだけで様々な規制がかかってコストアップになるので、設計者としても15階建てや16階建てなどの中途半端な階数の建物はあまり設計しないようにしています。

ちなみにそれ以上だと20階建てが多くなるのですが今度は高さが60mという高さで規制が大きく変わるからなんです。20階建てだと3mの階高で60mになりますからね。その次は高さが100mで大きく規制が変わりますので、30階建てとか33階建てとかが多くなるんです。この2つの高さは「緊急救助スペース」や「緊急離着陸場」の設置義務が生じるか否かの違いです。要はヘリポートの設置義務が生じるか否かということ。

ちなみに「緊急救助スペース」とは屋上に「R」のマークがあるものでヘリコプターが着陸こそできないもののホバリングして救助を行うことができるスペースというもので、「緊急離着陸場」とは「H」マークがあるものでヘリコプターが離着陸できるものということ。このヘリポートってものすごいコストがかかりますし、また設置する為に様々な制約が生じるので、設計者としてはあまり設置したくないですからね。

でも私が設計した建物の中には地上160mの47階建てというものがありましたが、さすがにそこまでくると最初からヘリポートは設置する前提でしたのである意味楽でしたよ。

なのでこれらの高さの規制があるがゆえに、その規制の境界線となる14階建て、20階建、33階建てのマンションが多くなっているんです。
posted by 離島ドットコム管理人 at 18:01 | 不動産:用語・知識

2009年06月04日

注意!複数の不動産会社で取り扱っている賃貸物件

沖縄の賃貸物件ではどう見ても同じ物件なのに複数の不動産会社で取り扱っていることがよく見受けられます。家賃や管理費こそは同じなんですが、敷金や礼金が微妙に違っていたりします。

その理由はその物件元が大東建託であること。

沖縄での賃貸物件のシェアが大きい大東建託の賃貸物件は、仲介で他の不動産会社からも募集をかけることができるみたいです。その仲介役の不動産会社は契約の際に大東建託から仲介料をバックしてもらえるようです。要は物件を管理せずに募集のみを行い、仲介料をバックしてもらえるというリスクが少ない手法を行っている不動産業者が多いみたいです。

でも先の話で同じ物件なのに敷金や礼金が微妙に違うというところがポイント。同じ物件なのにこの差があるのは個々の不動産会社のスタンスの違いかと思います。というのも元の大東建託では敷金1ヶ月+礼金0というシステムなので、それに上乗せした分はその募集だけをしている不動産会社に落ちると言うことになります。

要はこの募集だけをしている業者から借りると無駄なお金がかかってしまうと言うこと。

さすがに最近はこの大東建託の物件で礼金をとるところは少なくなってきていますが、それでも敷金を2ヶ月とるところもあります。まぁ敷金に関しては将来的に戻ってくる部分もありますのでトータルとしては増額にはならないものの、初期費用が1ヶ月分違うのは大きいですからね。

なので複数の不動産会社が同じ物件を募集しているようなときは、必ず現地へ行って実際にどの不動産会社が管理しているか確認する必要があります。幸い、大東建託の物件はその物件に「大東建託」と明記されていることが多いので、その場合は募集だけをしている不動産会社ではなく大東建託本体から借りると無駄な敷金や礼金の支払いが必要なくなると思います。

しかも大東建託から直接借りれば2年ごとの更新手数料も発生しないらしいので、その点でもお得かと思います。

この話は大東建託の物件だけの話ではなく、他の物件でもあり得ることなので、住まい探しの際は必ず現地へ行ってその物件を実際に見てみるのが一番です。その後、大元の不動産会社へ行くのがおすすめです。募集だけをしている不動産会社は資料を取り寄せる程度にしておくと良いかもしれません。
posted by 離島ドットコム管理人 at 08:32 | 不動産:住まい探し・不動産会社

賃貸物件で備え付けのエアコンは注意が必要!

沖縄の賃貸物件には「エアコン付き」という表記の物件があることも多いかと思いますが、いろいろな意味でそういう物件は注意が必要です。まずこの「エアコン」という表記は間違っている場合が多く、実際は冷房・送風程度しかないいわゆる「クーラー」である場合があります。要は「暖房」が付いているか否かなんですが、1年を通して温暖と思われる沖縄でも冬場は10度ぐらいまで気温が下がることがあり、しかも沖縄の建物はすきま風が入り込みやすいものが多いので、暖房無しではかなり寒い時期もあります。

でもその暖房については使う頻度はそんなに高くないので、多少の我慢でどうにかなるとは思います。

問題はその「エアコン」の内容ではなく、そのエアコンの古さです。物件にもよりますが、少しでも古い物件に関してはこのエアコンもかなり古いものが多いです。

でもエアコンが古くてもきちんと使えるものがほとんどだと思いますが、ポイントは省エネ。古いエアコンはとにかく効率が悪くてものすごい高い電気代がかかります。また新しい物件のエアコンでも省エネをあまり考慮していない安いものを設置している物件が多いので、エアコン付きの賃貸物件を見る際はこのエアコンのメーカーや品番もメモっておくと良いでしょう。そのメーカー名と品番でネット検索すればおおよその消費電力はわかると思います。またネットで調べられないようなものは逆にそれほど古いものである証拠なので、電気代はかなりかかるものと考えた方が良いかもしれません。

沖縄の場合は冷房や除湿は1年の半分は必須なので、この電気代もばかになりませんので、エアコン付きの賃貸物件を借りる際はこの点は契約前にチェックしておいた方が良いかと思います。
posted by 離島ドットコム管理人 at 08:11 | 不動産:住まい・家・建物