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2018年09月07日

沖縄のエレベーターには「台風モード」がある!?


台風21号で、本土では高潮で高級車が全滅したとかニュースでありましたが、沖縄からすると「何故高台に避難させておかない?」と疑問を感じざるを得ません。しかも埋め立て地で海との水位差はわずかしか無く、浸水前提で店舗設計とかしていないのは疑問。

沖縄は埋め立て地ではない場所でも、海が近い建物には、台風時の浸水対策をいろいろ行っていますよ。

港のターミナルでは、1階に主要な施設を置かず、2階に置いているところもありますからね。つまり1階は浸水前提で造られていて、理にかなった建物設計になっています。

さらに那覇のマンションでは、エレベーターに「台風モード」的なものもあるんですよね。

台風が接近すると、そのモードが使われ、エレベーターが常に最上階にいるモード。通常はエレベーターを使ったら、下りた人の階で停止したままになりますが、このモードでは常に最上階にエレベーターのカゴが配置されます。

その理由は、もちろん台風時の浸水対策。

1階にカゴがあると、台風時に浸水するとモロにエレベーターが浸水し、壊れるどころか復旧もままならない状況になってしまいますからね。最上階にカゴがあれば1階には落下時の衝撃緩和する機能ぐらいしかないので、交換も容易。

沖縄に住んで、建築士としてこれは目からうろこでした。

もちろん、台風モードがないエレベーターもありますが、私が今まで住んだところで、海の近くの物件には必ずありました。なので台風時に帰ってきたとき、必ずエレベーターが最上階から下りてくるので、待ち時間が長くなりましたが^^;

ちなみに那覇など基準水位の高さに近いエリアのマンションは、1階に住戸があるものはほとんどありませんね。あったとしても、1階でも1〜2m高い場所に住戸があります。これは確実に台風時の高潮対策なんでしょうね。

なので沖縄のマンションで1階の「専用庭付き住戸」って見たことないですね〜。だって台風時、シャレになりませんからね。1階は。高潮のリスクだけじゃなく、普通に町中も浸水しますので、1階なんて庭があっても住みたいと思いませんね。

台風21号では大阪湾近辺を中心に大きな被害が出ましたが、ただその中でも事前に対策をしていればしのげた物も多いのも事実。

そろそろ本土も、沖縄並みの台風対策した方がいい時代のような気がします。
posted by 離島ドットコム管理人 at 10:30 | 不動産:住まい・家・建物