(写真の戦車などはその系のイベントで撮影したもので、記事とは一切関係ありませんw)
五輪選手村マンションこと「HARUMI FLAG(ハルミフラッグ)」が、東京の不動産業界で話題ですが、居住用マンションとしては買わない方が良いと思います。元中央区民で同じ湾岸エリアに住んでいたこともありますが、あの物件(エリア)には魅力を全く感じません。なぜあのマンション(エリア)がここまで話題になるのか疑問でなりません。
元中央区民で、さらに隣接する港区で生まれ育ち、このエリアを熟知している身から、「HARUMI FLAGを買わない方がいい理由」を語りたいと思います。ただし、ある条件の人には「HARUMI FLAG」魅力的かも?その理由も併せて綴りたいと思います。
アクセス最悪のHARUMI FLAG
晴海ふ頭の立地は最悪!都心なのに交通手段はバスのみ
「晴海」といってもそのエリアはかなり広い。晴海通りからだと東京国際見本市展示場があったところの、さらに奥の奥のにできるのが「HARUMI FLAG」です。最も端っこの「晴海フェリーターミナル」があるエリアで、移動手段はバスのみ。しかも路線は少なく、とにかくアクセス面で「超」が付くほど不便です。都心なのにバスしか交通手段がなく、さらに本数も少ないまさに「陸の孤島」。五輪選手村のように専用の交通手段があるなら良いですが、一般居住だとアクセス面で地獄を見ること必至の「HARUMI FLAG」です。JRの駅へ徒歩で行けるのが都心では必須!晴海は不可能
唯一の最寄り駅が都営大江戸線「勝どき駅」。「HARUMI FLAG」は徒歩20分もかかります。さらに勝どき駅といえば地下深いことで有名で、地上へのアクセスが悪く「駅中渋滞」でも有名な駅。そもそも都心では「JRの駅」が徒歩圏内であるか否かがポイント。地下鉄の駅しか最寄りにない場所は、実は不動産価値も低く評価されます。生活するにも不便で、不動産価値としても低い「HARUMI FLAG」。なぜここまで話題になるのか、元中央区民からすると謎です。将来的に地下鉄ができても利便性悪し!その理由は?
将来的にこの晴海エリアに地下鉄ができる可能性もあります。近くに駅ができれば多少はアクセス面で改善されるかもしれませんが、しかし新しい地下鉄は必ず「ある現象」が起きます。それは「駅が地下深くなること」。浅い部分は他の地下鉄が通っているので、新しい路線はどうしても地下深くなります。さらに埋立地となれば海の下を通る必要もあり、地下6階など地下深い駅になること必至。地下鉄の駅ができても利便性向上は期待できない「HARUMI FLAG」です。生活しづらいHARUMI FLAGの立地
橋を渡らないとどこにも行けない!渋滞必至の立地
電車がダメなら自動車やバイク移動すればいい?それも簡単にできない「HARUMI FLAG」。そもそも晴海は埋立地で、どこへ行くにも「橋」を渡らないと移動できませんので交通ルートが限られます。結果、そこ(橋)へ至るルートはどこも渋滞必至。新たに環状線が伸ばされましたが、それでも今まで実質1本(晴海通り)だったものが2本になるだけ。バイクならまだしも、車移動は常に渋滞必至の「HARUMI FLAG」です。自転車には冷たい中央区!何処へ行っても駐輪場無し
渋滞に関係ない自転車なら?確かに「HARUMI FLAG」で最も有効な移動手段は自転車ですが、実は中央区って駐輪場がほぼ皆無。どの駅にも駐輪場はありませんし、スーパーにすら駐輪場がないものが多いです。これは実際に中央区で生活していたので痛いほどわかります。しかも天気に左右される自転車移動では、利便性がいいとは言えませんよね。つまり「HARUMI FLAG」に住むと、移動手段は「徒歩」しかないという次第です。都心なのにまるでド田舎のような「HARUMI FLAG」です。HARUMI FLAGの魅力はどこ?
レインボーブリッジなどの夜景は飽きる(経験者は語る)
「HARUMI FLAG」は晴海ふ頭の端っこにあるので海が目の前。しかもその海の先にはレインボーブリッジやお台場があり、夜景は確かに綺麗だと思います。しかし、同じようにレインボーブリッジが見える中央区の湾岸に住んだ経験から言わせていただくと「夜景は1日で飽きる」。夜景は変化ないですからね。むしろ海が近いがゆえに、東京湾の海の臭さを毎日感じてしまいます。海が見えることが苦痛にさえ感じる「HARUMI FLAG」かも?魅力は運用!住むのではなく貸すための購入はおすすめ
購入者自ら住むには散々な「HARUMI FLAG」ですが、賃貸で住むならおすすめ。あのアクセスの悪さが自分に合わなければ、引っ越せばいいだけですからね。購入した場合も、自ら住むのではなく賃貸運用するなら、都心ということで貸しやすい「HARUMI FLAG」。ただし賃貸に出す場合、居住が前提の住宅ローンは組めませんので注意しましょう。つまり自ら住まざるを得ない住宅ローンで「HARUMI FLAG」購入するのはおすすめできません。ローン無しで一括購入できる方ならメリットがある「HARUMI FLAG」です。HARUMI FLAGを買うぐらいならこのエリアがおすすめ!
中央区佃(佃島)
同じ中央区でも、住むにも運用するにも、一押しなのが「佃島」いわゆる「リバーシティ21」周辺。新築は期待できませんが、築20年経過している物件もあり、中古価格もお手頃。アクセス面も「JR八丁堀駅(地下鉄も同じ駅)」まで約1qと徒歩圏内。さらにあの東京駅までも約2qと、歩いて歩けない距離ではありません。しかも佃島は町並み全体をデザインされており、生活するには快適。「HARUMI FLAG」を買うぐらいなら、佃島周辺の中古物件の方が絶対に満足度が高いと思います。HARUMI FLAG(ハルミフラッグ)まとめ
運用目的で「HARUMI FLAG」を買うならおすすめですが、もう1つおすすめなのが「転売目的」での購入。おそらく投資家も「HARUMI FLAG」を多く購入するかと思いますが、それはそれで正解だと思います。ただし、五輪が終わった後の不動産価格下落次第なので、かなりのギャンブルだと思います(もともと投資自体がギャンブル)。少なくとも「永住」目的で「HARUMI FLAG」を買うのは、ギャンブル以前に後悔するだけだと、元中央区民としてはリアルに思う次第です。「HARUMI FLAG」メリット
- 高騰する新築マンションでは安価な価格設定
- 都心(中央区)ということで賃貸運用しやすい
「HARUMI FLAG」デメリット
- 都心なのにバス移動を強いられる最悪なアクセス
- 最寄り駅まで徒歩20分もかかり地下深い駅で駅中も渋滞
- JRの駅まで最短で3q/徒歩40分(新橋駅)と超不便
- 橋を渡らないと何処にも行けないので車移動は渋滞必至
- 駐輪場皆無の中央区の駅や施設で自転車移動も不便
- 南に臭う東京湾の海、背後に清掃工場という最悪の環境