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2011年06月24日

沖縄での台風対策「屋外」

住まいでも屋外に置いてあるものって多いですよね。

自転車、物干し、エアコンの室外機、エクステリアテーブルやチェアなどなど。物件によっては屋外に洗濯機を置くところもありますよね。特に沖縄では台風が多いのに何故か屋外に洗濯機を置く住まいが多い。未だにこれは理解に苦しみます・・・。

そんな洗濯機も含めて台風時はそのままにしておくと飛ばされることもありますし、また強風によって動かされて配管が断線することもあります。

以前、台風が直撃したときはエアコンの室外機が置いてあった向きと90度違う方向を向いていましたし、洗濯機に関してはバルコニーの全く別の場所に移動していました。つないでいた配管も取れ、しかも洗濯機の蓋も破壊されて飛ばされていました。幸いその蓋は何故か洗濯槽の中に落ちていたので大事には至りませんでした、蓋がセンサーの役割をしていたのでその後の修理が大変でした(自力修理しました)。

ちなみに自転車に関しては問答無用で室内に入れておくことがおすすめです。バイクに関してはさすがに室内に入れることはできないと思いますので、台風時は予め倒しておくか、フェンスや壁にロープで縛り付けておくことがおすすめです。車に関しては普通はそのままでも大丈夫ですが、その以前の直撃時は背の高いワンボックスが横転していたり、坂道に駐車していた車が180度ひっくり返えされていたところも目にしましたので、車に関しても条件によっては避難した方がいいかもしれません。

物干しに関してはそもそも沖縄の場合、塩害を受けやすいので常時外に出しておくとステンレスでもあっという間に錆びます。なので台風時だけじゃなく、洗濯物などを干す以外は室内にしまって置くことがおすすめです。

エクステリアの椅子やテーブルは室内にしまっておくのがベストですが、折りたたみ式のものなら畳んで外の床に置いておくだけでもどうにかなります。通常のテーブルでもテーブル面を裏返しにしておくだけでも効果はあると思います。要は椅子やテーブルの下の部分に風が入らないようにすることが重要。結局巻き上げの風が一番影響ありますからね。

そしてエアコン室外機や洗濯機。

室外機についてはエアコン室内機との配管が強固なものが多いので配管がある範囲しか動かないかもしれませんが、できればロープなどで動きを制限することがおすすめです。2011年5月末の台風では強風域がかすっただけなのに室外機がかなり動いていましたからね。

そして洗濯機。屋外に置く住まいの場合は台風時はかなり影響を受けますので、常時ロープでピクリとも動かないように固定しておくことがおすすめです。遊びがあるとどうしてもそこから緩んでしまいますからね。台風時は一瞬の力ではなく何時間も力がかかるので遊びがあるとその部分に常に力がかかってしまい、結果的に解けたり切れたりしまいます。

まぁ屋外に何も置かないことが一番ですけどね。

ちなみにその2011年5月末の台風の時、バルコニーに敷いていたウッドデッキが全て剥がされました。30cm角のウッドパネルで相互のパネルはコネクタで接続できるものですが、全てコネクタを外されバルコニーの片隅に飛ばされていました。

ウッドデッキの裏には水抜きの隙間があるので、その隙間から風が入り込んで巻き上げた結果、剥がされたんでしょうね。

といっても台風の度にウッドデッキを剥がすわけにもいきませんので、今後は重しなどを載せて対策をしようと思います。

屋外に関しては自分以外の他の方に影響を及ぼす可能性がありますので、出来る限りのものは室内にしまい、屋外に残さざるをえないものはロープでしっかり固定するようにしましょう。


posted by 離島ドットコム管理人 at 10:07 | 不動産:住まい・家・建物

沖縄での台風対策「玄関ドア」

玄関ドアは基本的に「開き戸」なので窓のような雨水の浸水はそれほど考えなくてもいいと思います。中には玄関も引き戸や引き違い戸のところもありますが、沖縄では基本的に開き戸なので問題はないところが多いと思います。

ただ玄関扉も完全に密閉できるものではなく、多少の遊びがあるのでその部分から風が入り込んでくることもあります。

特に台風時は玄関扉の前をものすごい風が吹き抜けますので、玄関扉は常に外側に引っ張られる状態になります。

とはいうものの、窓に比べて開き戸は密閉度が高いので雨水の侵入は問題ないのですが、気になるのはその音。

台風時の風は常時一定の風速ではなく、突風が断片的に吹くことが多いので、結果的に扉がガタガタなってしまいます。ただでさえ台風の時は気分的に不安になるのに、その玄関扉の微妙な開閉音はさらに恐怖を煽ります。

またこの玄関扉からの風の抜けがあると、室内の気圧が変化してしまい、窓からの浸水を助長する場合もあります。

なので台風時はこの扉についてもある程度の対策を施した方がいいと思います。

簡単なのは玄関扉の内側の取っ手にロープなどを取り付け、室内のどこかに固定して常に室内側に引っ張っておくこと。でもこれは結びつけておく場所が室内にはあまり無いですし、また結びつけたとしてもどうしても緩んでしまいます。

最も効果的だったのが玄関扉にバーロック(バーを倒して扉を開放できなくする一般的なもの)があれば、あれを内側に倒してその隙間に詰め物をすること。これは緩むこともないのでかなり効果がありました。問題はそのバーロックに詰めるサイズの物があるか否かですが、我家の場合はボールペンで代用していました。

ボールペンはこのバーロックの幅にぴったり合うので、隙間がある場合はボールペンの種類を変えたり本数を増やしたりして調整しています。またボールペンに他の素材を巻いたりして調整できるので結構ボールペンは使えます。もちろん他にぴったり合うものがあればそれでも良いですが、玄関扉も対策することがおすすめです。

結局、台風時は気分的に滅入ることが多いので、この「音」対策も必要かと思います。窓対策よりは楽なので台風時は是非とも玄関扉も対策することをおすすめします。


posted by 離島ドットコム管理人 at 09:40 | 不動産:住まい・家・建物

沖縄での台風対策「窓」



とかく台風対策で窓ガラスに飛散防止のためにテーピングしたり、屋外の物が飛ばされないように固定したりする様子を目にすると思いますが、実際のところ最も対策が必要なのが窓。

台風直撃時は何階の部屋であろうとこの窓から床上浸水します。

実際は「窓」ではなく「窓枠」からの浸水ですが、もともと窓の構造は開閉を可能にするため上下部分にレールが敷設してあります。もちろん突き出し窓やドアのような開き窓はそういう構造ではないのですが、窓の大半が「引き違い」だと思いますので、そのタイプには必ずレールが存在します。

このレールを滑らすことで窓が開閉可能になるのですが、そのためにこの部分にはどうしても隙間が存在してしまいます。

平常時なら窓の重みで下のレール部分の隙間はないので問題はないのですが、台風直撃時は地面や窓先の水切りに吹きつけられた風が巻き上がり、窓を押し上げることもあります。

その押し上げられた瞬間に強風に乗って雨水も一緒に窓枠に入り込み、結果室内に雨水が入ってくることになります。

台風の怖いところは強風と雨が一緒に来ること。

結果、台風直撃時では風が直接吹き付ける側の窓からの浸水の可能性が高くなります。

しかも台風の直撃度合いでは窓枠からまるで噴水のように雨水が吹き出すこともあります。現に過去に最大級の台風の直撃を受けた経験がありますが、その際は南側の窓枠全てから滝のように雨水が吹き出してしまいました。窓枠にタオルを敷いて対策をしていましたが、結局その暴風雨は6時間も続いたのでいくら絞っても次々と雨水が侵入する状態に。

結局対策をしても窓際の部屋の床はほぼ全面浸水。

いかに台風の威力が凄まじいか思い知らされました。

基本的に台風対策はその話のように窓枠部分にタオルなどを敷くことで対応できる場合が多いですが、非常に強い台風が直撃する場合はそれだけでは全然足りません。

結局、雨が入ってくること自体を防ぐ「目張り」というのが一番効果的でした。

もちろんこの目張りは一度してしまうと窓の開閉ができなくなりますが、特に外側を目張りすると効果てきめん。内側だとある程度の侵入は防げますが、キャパを超えると雨水によって目張りが剥がされてしまいます。そういう意味でも効果が一番あるのは外側の目張りだと思います。

ちなみに目張りは百均などで売っているビニール絶縁テープがおすすめです。通常の絶縁テープは幅が1cmしかありませんが、百均なら2cmなど巾の広いものがあると思いますのでそれを活用するといいと思います。ビニールテープなら粘着力も強いですし、雨水にも強いですし、剥がすときも跡があまり残りません。

ただ問題はバルコニーなどがないと目張りできないことですが、この浸水が最も多いのがそのバルコニーがある場所。その床に台風時の強風が吹き付けられることによって雨水が巻きあげられるので、最も対策が必要なのはまさにそのバルコニーなどの床がある場所。窓しか無い場所は風が吹おろしになるので床がある場所ほど侵入は少なめです。

なので窓枠の目張りはバルコニーなどの床がある部分は外側から、床がない窓などでは内側から目張りをする程度でかなりの浸水はしのげると思います。そしてそのバックアップとして窓枠にタオルを敷いておくと良いと思います。

もちろん台風の勢力やコースによっては窓枠にタオルを敷いておくだけでしのげるものもありますが、台風の進路や勢力は刻々と変わりますので目張りが一番確実かと思います。

我が家は開ける窓と開けない窓を明確に区分して、開けない窓には台風シーズン中は常時目張りをするようにしています。沖縄の場合、台風が何度来るかわかりませんので、その都度するよりも10月中旬ぐらいまで続く台風シーズンの間は常にするようにしています。

2011年5月末の台風2号の際はまだ台風シーズン前ということあり、また沖縄本島は強風域がかするだけだったので油断していましたが、その時も窓から浸水が起きていて床がびしょ濡れでした。

特に南側と東側と西側の窓は暴風雨が吹きつけることが多いので対策は十二分にした方がいいと思います。

台風の影響は一度経験しないとわかりませんが、まずは対策し過ぎ?と思うほどするのが一番です。何かあってからでは遅いですからね。台風到来時は妥協せずに徹底的に対策を行いましょう!
posted by 離島ドットコム管理人 at 09:21 | 不動産:住まい・家・建物

2011年05月14日

沖縄の分譲マンションって・・・

最近、特に那覇市街ではとにかく分譲マンションの建設ラッシュ。といっても本土ほどじゃないですが、元々分譲マンションがそれほど多くない沖縄だけにこの建設ラッシュは目立ちます。

でも実際のところどの程度売れるかというと・・・

結局のところ、沖縄の人はあまり買わず、本土からの移住者が購入するらしいです。特に立地が良い海が見える物件などは。

その最たるものが北谷に建設された大京の大型マンション「アルトゥーレ美浜」。北谷の海と美浜のアメリカンビレッジが一望できる好ロケーションです。なんと購入者の9割が本土の人とのこと。しかし総戸数が沖縄で1年間に供給される総戸数に匹敵する規模で、未だに売れ残っているらしいです。今日も自転車で北谷まで行ってきましたが、低層階あたりにはカーテンも無い窓が多く見られたので売れ残っているのかと思います。

もともと沖縄は持ち家志向が強いので、どうしても分譲マンションというものが馴染めないのかと思います。もちろん賃貸マンションは多くありますが、分譲マンションは本土ほど多くないと思いますので、この北谷のような大型物件はとても珍しいのかと思います。



そんな中、今度は那覇市街に超高層のタワーマンションがついに着工されることになりました。那覇では人気の町「新都心(おもろ町)」に地上30階建てのツインタワーマンションが5月13日に着工したようです。総戸数は674戸で先の北谷の物件は421戸なのでもしかしてこの物件だけで沖縄で分譲されるマンションの1年半分?(笑)。多分、沖縄では最大の規模を誇るマンションになるかと思います。

ちなみに先の北谷は大京と大和ハウスが分譲するものですが、この新都心のものは大和ハウスと大京にオリックス不動産を加えた3社からの分譲。そういう意味でも北谷の1.5倍の規模もなんか納得^^ゞ

しかしこの新都心の大型マンションは周辺住民から反対運動が起きていて、いろいろ問題も多かった物件。それが着工にまでこぎ着けたのは何故かはわかりませんが、そもそもその反対運動をしている周辺住民の意見は理にかなわないものばかりで、単に自分がイヤだから反対している感じ。

何せ理由が「マンション建設によって周辺道路が渋滞する」とか「日照障害が起こる」とか言っていますが、渋滞はマンションではそれほど渋滞は起きませんし(渋滞が起こるのは営業時間や始業時間が定まっているマンションやスーパー)、日照障害に関してはタワーマンションは細長い影が落ちるだけでかかる時間はほんのわずか。特に渋滞に関してはこのマンションだけ反対して、近隣のショッピングセンターに関しては何も言わなかったのはおかしい話。先の話の通り、渋滞の原因になるのはオフィスやスーパーなどが主で、マンションはそれほど影響はないと思います。またタワーマンションは周辺に空地を広くとって計画するので周辺環境は逆に広々するはず。

結局裏でどういう話があったか分かりませんが、最近はその反対運動もあまり耳にしなくなりましたし、5月13日に着工されたと言うことはうまく調整できたのかもしれませんね(実際はわかりませんが・・・)。

しかしこのタワーマンションも購入するのは本土の人なんでしょうね・・・。多分、沖縄では数少ないタワーマンションで、しかも新都心の高台に建設されるので景色はかなりのものだと思います。もちろん海も見えると思いますが、そういう高台の高層マンションだと台風の時すごそうです・・・。

個人的には新都心という町が交通の面で不便なのであまり興味はありませんけど、おしゃれな建築物が多い町なので人気はあると思います。特に移住者には人気の町ですからね。結果、やっぱり本土の人が多く購入することになるんだろうな・・・。



そしてもう一つ。こちらは石垣島。つい最近、宮古島でも初めてきちんとした分譲マンションが発売されましたが、今度は石垣島で建設されるらしいです。場所は石垣港(離島桟橋ではなくさらに奥の港)の先で石垣市街にあるもののかなり奥まった場所に建設されるらしいです。わかりやすく言うと東横インのさらに奥にある感じ。

一応、海(港)が目の前のロケーションとのことですが、しかしもろに西向き。

沖縄で西向きのマンションって最悪なんですよね・・・。夏場の猛烈な西日で部屋は蒸し風呂状態ですし、何より台風時の吹き返しの西風がもろに当たるので、加えて海の近くだと潮がもろにかぶってしまうと思います。

しかもこの物件。価格帯が高い!石垣島という立地で「2000〜8400万円」は正直高すぎです。先の北谷のマンションとそんなに変わりません。しかもその北谷のマンションは共有施設が充実していて住戸以外のメリットも多くありますが、この石垣島のマンションは共有施設がほぼゼロ。ホントの意味で「単なる分譲マンション」なのでこの価格は高すぎです。

加えて間取りを一通り見たのですが、どれも「単なる分譲マンション」で立地を活かしたプランはほぼ皆無。先の北谷のマンションは立地を活かしたビューバスやビューキッチンなどがあって、元建築家としてもなかなか面白い間取りがあるな〜って思って見ていましたが、この石垣島の分譲マンションは全然面白くありません。やたらオープンキッチンにこだわっているだけで、間取りとしての面白みがあまり感じられません。そもろもオープンキッチンは臭いやメンテナンスの問題で個人的にはあまり好きじゃないんですけどね。確かに見た目はいいかもしれませんが、実際に使ってみるといろいろ不便も多いです。カウンターがある程度のオープンさなら良いんですけどね・・・。

多分、この物件も購入するのはほとんど本土の人なんでしょうね・・・。宮古島のマンションも確か9割が本土の人だったかな?しかもこの石垣島の物件は価格がかなり高いのでその率はかなり上がりそうな気がします。特に本土の人は実際に石垣島や沖縄に住んだ訳じゃないので、先の西日や台風のことを知らないまま購入することになってしまいがちですからね。売る方としてもそういうことを明言しないと思いますので、買って実際に住んでみて「しまった!」ということになりそうな気がします。

先の北谷の物件や那覇の物件に関してはまだ「有り」だと思いますが、この石垣島の物件は立地の悪さに加えて価格帯の高さ、そして本土からのアクセス面からあまり「買い」だとは思えません。宮古島の物件はまだ市街のど真ん中にあるので使い用はあると思いますが、この石垣島の物件は石垣市街の「端」にあって、周辺は倉庫街で人気もほとんど無いですし、買い物するにもかなり移動を要します。徒歩圏内にまともなお店が少ないのは特に台風時は苦労しますからね。しかも海や港がすぐ近くということで台風時などの高波も気になるところ・・・。

この石垣島の分譲マンションは海が見えるだけの物件にしか思えません。よってこの物件情報へのリンクは差し控えさせて頂きます。まぁ販売代理の「東急リゾート」から探せばすぐなんですけどね^^ゞ



この石垣島の物件だけじゃなく、沖縄で住まい探しを考えられている方は、海が見えるなどの物件の立地も重要ですが、台風時や夏場の強い日差しのことも考えてから検討して欲しいと思います。少なくとも海が近い物件は台風時のみならず1年を通して海から潮をかぶることになりますので、劣化は猛烈に早いと思います。正直、賃貸なら良いですが分譲マンションでその早い劣化は想定外の出費になると思いますので、よく検討された方がいいと思います。

本土とは比較にならないほど「塩害」が多い沖縄ですので^^;;;
posted by 離島ドットコム管理人 at 18:13 | 不動産:住まい探し・不動産会社

2011年03月30日

沖縄/南西諸島への「ソカイ(疎開)」おすすめタウン情報

この震災で被災した方はもとより、原発の影響で住み慣れた町を離れなければならなくなった方。また原発停止にともなう電力不足で首都圏では生活が困難になった方のために、沖縄へ疎開した場合のタウン情報をまとめてみました。

どのエリアもある程度の滞在をした経験がある町ですし、その滞在中も「自炊」を中心に生活をしていたので、今回のような「ソカイ」の場合にもこの経験は役立つと思います。

基本的に本土との交通手段が明確に確保できるエリアから選び、その島内やエリアなどでの移動が容易で、なおかつ実際に滞在してみて生活しやすいと感じた町をピックアップしました。また仕事も一緒に「ソカイ」される方を考慮して、ネットや携帯電話への接続も可能な場所を選んでいますので、夏場の電力事情が厳しい首都圏から「ソカイ」される方にも利用しやすい町だと思います。私個人も仕事をしながらこれらの場所を巡っているので、その点も考慮してピックアップした次第です。




奄美大島与論島沖縄本島中部沖縄本島那覇宮古島石垣島




他にもいろいろありますが、交通手段と利便性を考えるとこれらがおすすめかと思います。

今すぐ「ソカイ」をお考えの方だけではなく、夏の計画停電の影響を避けるためにお子さんの夏期休暇に合わせて「ソカイ」される方にも、少しでもお役に立てればと思います。参考にしてみてください。




■奄美大島・名瀬市街
奄美大島は沖縄本島に次ぐ南西諸島で大きな島ですが、市街地が広がるエリアは限られた場所だけで、市街もとてもコンパクトで自然も豊かな島です。それでも奄美にはジェット機が発着できる空港があり羽田からも直行便が出ているので比較的本土との往復も楽だと思います。もちろん他の場所からも飛行機が出ていますし、船で鹿児島や沖縄にも行くことができます。

その奄美大島の中だと海や森などに近いエリアも良いですが、利便性という意味では奄美の中心街でもある「名瀬」がおすすめです。名瀬ならスーパーもありますし便利なコンビニもありますし、もちろん飲食店も多いです。空港からは離れていますが、奄美大島には道が少ないので路線バスもわかりやすくて使いやすく、空港〜名瀬市街の移動も南部の古仁屋への移動もバス移動は比較的簡単だと思います。

また宿泊場所も名瀬市街ならウィークリーマンション的な安くて長期滞在にも便利な宿も数多く、今回のような一時的な「ソカイ」には適していると思います。もちろん名瀬市街なら車が無くても生活できますし、市街なら坂がほとんど無いので自転車があれば市街のほとんどの場所を回ることが出来るかと思います。

先のバスを上手く活用すれば、緑豊かな熱帯雨林からビーチリゾートまでも気軽に行くことが出来ると思います。車が無くても名瀬市街なら十分奄美での生活を満喫できると思います。

あと奄美諸島はもともと子だくさんの町も多いので、お子さん連れにも住みやすいかもしれません。もともと奄美の人は外からの人の受け入れに寛大な方なので、今回の「ソカイ」の際も温かく迎えてくれると思います。

利便性としても環境としても奄美大島の名瀬は特に家族連れにおすすめの「ソカイ」場所かと思います。ちなみに宿代も比較的安いところが多いのも特徴なので、そういう意味でも今回の「ソカイ作戦」としては一押しのエリアだと思います。



<奄美大島名瀬のエリア情報>
医療:奄美には徳州会系の大きな施設が多いので離島でも比較的安心
金融:都市銀はなく鹿児島銀行と奄美信用金庫とゆうちょ銀行が主体
ネット環境:滞在場所にもよるが基本的に市街地なら高速回線での接続可能で各地に無線LANのスポット有り
携帯電話:市街地なら問題なく繋がるが郊外や山間部はドコモやauでも繋がりにくい
物価:やや高いがダイエーがあるのである程度は抑えられるかも
道路:市街地には起伏はないが、細い道が多いので迷いやすい
騒音:市街でも比較的静か





■宮古島・平良市街
宮古島だと本土からの直行便もありますし、那覇経由にすれば便数はとても多くて本土の往復にも便利だと思います。ただし2便を乗り継いでも直行便でも本土との距離がかなりあるので往復の運賃はかなりかかります。

でも宿泊場所に関しては沖縄本島に比べれば安いところも多いので、往復の航空運賃代さえクリアできればおすすめかと思います。

平良市街も意外と範囲が広くてどのエリアがおすすめか悩むところですが、宮古島の場合は比較的アップダウンが少ないので、自転車移動が前提なら平良市街のどのエリアも問題なく過ごせると思います。平良市街の場合はスーパーやコンビニが適度に分散しているので、西部のパイナガマビーチ近く、平良市街北部、南部の久松周辺など、どこも生活するには便利だと思います。

もちろん宮古島の場合は綺麗なビーチがいろいろあるので、海という面でも恵まれていると思います。平良市街からならパイナガマビーチはすぐですし、砂山ビーチまでも自転車で20分程度、与那覇前浜までも1時間はかからないと思います。

ただし宮古島の場合はバスがかなり不便なので、車を利用しない場合はあくまで活動範囲は宮古島西岸のみとなると思います。来間島や池間島や東平安名崎まで行くのはなかなか難しいですが、あくまで「ソカイ」ということなのでそこまで利便性は求めなくてもいいと思います。いざとなれば必要な時だけレンタカーを借りたりすればいいだけですからね。

宮古島の場合はどちらかというとビーチなど環境重視の方におすすめの「ソカイ」場所かと思います。もちろん家族連れでも良いと思いますが、自転車移動がメインとなると思いますのでお子さんにはやや辛い坂もあるので大人主体の方がおすすめかもしれません。



<宮古島平良のエリア情報>
医療:平良市街に県立病院有り
金融:都市銀は無く沖縄の地銀の琉球銀行/沖縄銀行/海邦銀行とゆうちょ銀行が主体
ネット環境:基本的には高速ネット回線への接続可能
携帯電話:3キャリアともに問題なく使える
物価:やや高いがイオン系スーパーやディスカウントショップを使えばやりくり可能
道路:港と中心街との間に坂があるが中心街周辺は平坦で道はわかりやすい方
騒音:西里通り周辺はやや騒がしいかもしれないがそれ以外は比較的静か





■石垣島・真栄里周辺
石垣島の場合は本土からとても遠いので往復の航空券代がかなり高く付いてしまうのが難点だと思います。便数は直行便こそ少ないものの、那覇経由便にすればかなりの数はありますが、乗り継ぎで2便使うと料金も高くなるのでその点が気にかかります。

あと石垣島の場合は中心街となる離島桟橋周辺は、観光するには良いですが今回のような「ソカイ」だとかなり不便です。特に買物が不便でコンビニはあるもののスーパーは徒歩圏内には無く、お店も観光客向けのやや単価の高いものが多いような気がします。

しかし離島桟橋から離れた空港周辺の真栄里だとかなり便利。

まずは大型ショッピングセンターがありますし、各種お店も多いですし、宿泊施設も長期滞在型のリーズナブルなものが多く集まっています。何よりメリットは離島桟橋だと港しかありませんが、真栄里だと全日空の庭経由でビーチにも気軽に行けます。全日空の庭は基本的に出入り自由なので気軽に行けると思います。

また石垣島の中でも路線バスが多いエリアなので、空港へも離島桟橋へも気軽にバスで移動が出来ますし、もちろん離島桟橋ぐらいまでなら自転車での移動も可能です(約20分)。

あと真栄里と離島桟橋を中心に反対側(西側)の新川エリアも比較的おすすめなんですが、真栄里に比べると長期滞在型の宿泊施設がやや少なめなでお店もあまり多くないので、選択肢が多いという意味でも真栄里周辺がおすすめかと思います。



<石垣島真栄里のエリア情報>
医療:エリア内に徳州会系の病院がある、少し離れた場所に県立病院もある
金融:都市銀は無く沖縄の地銀の琉球銀行/沖縄銀行/海邦銀行とゆうちょ銀行が主体
ネット環境:基本的には高速ネット回線への接続可能
携帯電話:3キャリアともに問題なく使える
物価:やや高いがイオン系スーパーやディスカウントショップを使えばやりくり可能
道路:幹線道路があるのでわかりやすく、市街地は坂は少ない
騒音:空港が近いので離着陸時はかなり騒々しく、幹線道路が近いのでそこからの騒音もあり得る





■沖縄本島中部・北谷アラハ
沖縄本島だと利便性もあって環境も良い町となると北谷がおすすめかと思います。中でも観覧車のある美浜地区ではなく、その南にあるアラハ地区がおすすめです。このエリアは住宅が多いですし、大型スーパーもありますし、お店もかなり多い。もちろんすぐ近くには綺麗なアラハビーチがありますので、環境面でも優れていると思います。

本来は那覇に仕事場がある方は北谷からだと毎日道路が大渋滞しますので、仕事場を那覇に置かれる方にはあまりおすすめできませんが、今回のように短期「ソカイ」になると北谷はちょうど良いかと思います。

もちろん空港など那覇まで移動する機会がある場合でも、北谷〜那覇間なら路線バスも多いですし、路線も国道58号線を進むだけなので間違えることもそうそう無いと思います。

また北谷〜那覇の間は多少の坂はあるものの、自転車でも十分移動可能。距離にして15km程度なので普通の方でも1時間もあれば移動可能です。しかも国道58号線は歩道がきちんと完備されているので比較的安全に移動が出来ると思いますし、その間にも様々なお店があります。もちろんアラハなら隣町に美浜がありますので、飲食店も事欠きません。

ただ北谷出来になるのは米軍基地の騒音。数はそんなに多くないのですが、気になる方は本島より離島の方がいいかもしれませんね。

北谷のアラハなら老若男女でもある程度は満足できるかもしれません。でもイメージ的には少しでも洒落た生活を目指す若い世代になるかもしれませんね。北谷に住んでいる人自体がそういった感じの人が多いような気がします。



<沖縄本島北谷アラハのエリア情報>
医療:近くに総合病院はなく診療所のみ
金融:都市銀は無く沖縄の地銀の琉球銀行/沖縄銀行/海邦銀行とゆうちょ銀行が主体
ネット環境:基本的には高速ネット回線への接続可能
携帯電話:3キャリアともに問題なく使える
物価:スーパーの特売を上手に使えばかなり安く買えるが外食は観光客価格になるかも
道路:国道58号線があるが逃げ道が少ないので渋滞しやすく、内陸部へ行くには急な坂を上る
騒音:米軍基地からの騒音があり、国道近くだと道路からの騒音もあり得る





■沖縄本島那覇・モノレール沿線
最も本土との往来で利便性が高いのが那覇ですが、いかんせん那覇はあまりに雑多で郊外に「ソカイ」する感じではないかもしれません。また車の交通量が多いので、車優先の感覚が多い沖縄では車以外の移動手段の人にはかなり危険が多いのも事実。特に歩道を自転車で走っていると歩道に誰もいない前提で横から車が突っ込んでくるので特に危険です。

そういう意味でも那覇に「ソカイ」する場合は出来る限りモノレール沿線がおすすめかと思います。那覇に関しては意外と坂が多いので、自転車移動は先の危険性も相まってあまりおすすめではなく、モノレールと徒歩の組合せがおすすめだと思います。そういう意味でもモノレールの駅へのアクセスはこの「ソカイ」については気にした方がいいと思います。

モノレール沿線だと個人的には「首里駅」「壺川駅」「小禄駅」周辺がおすすめで、国際通り近くは正直言ってあまりおすすめではありません。国際通り周辺は物価も高いですし、何より夜は治安が悪いと思います。あと国道58号線の松山交差点周辺(特に波の上ビーチ側)の治安は特に悪く、正直那覇だと国道58号線より西のエリアは止めた方がいいと思います。

そんな中でも那覇だと「壺川駅」周辺が個人的にはおすすめで、このエリアにはスーパーもありますし、飲食店や安売り八百屋もありますし、大きな郵便局に奥武山公園と、このエリアには様々な施設やお店が揃っています。しかも国際通りまで壺川なら徒歩でも十分繰り出せますし、この周辺は住宅も多いので治安も良い方だと思います。

ただ先の話の通り、那覇での自転車移動はあまりおすすめではなく、特に壺川周辺は歩道が狭く車道の路肩もほぼ皆無なので、先の話のようにモノレール&徒歩移動がおすすめです。

ちなみにその他の「首里」に関しては静かでいい町なんですがいかんせん坂が多いのでその点気になります。あと「小禄」に関しては住宅地がメインで生活するにはいいのですが宿泊施設が少なめ。そういう意味でも「壺川」がこの中ではおすすめかと思います。他にも「新都心(おもろまち)」という比較的新しい町がありますが、あそこは駅から主要なお店がある場所までやや離れていますし、店もそれほど多くありません。移動の足がないとちょっと生活しにくいと思います。

そういう意味でも総合的には「壺川」周辺が住みやすいと思います。(実際に住んだ経験あり)



<沖縄本島那覇壺川のエリア情報>
医療:総合病院がやや離れた場所にあるが、診療所の数はこの周辺は多い
金融:都市銀はみずほ銀行があり、他は沖縄の地銀の琉球銀行/沖縄銀行/海邦銀行とゆうちょ銀行が主体
ネット環境:基本的には高速ネット回線への接続可能
携帯電話:3キャリアともに問題なく使える
物価:スーパーの特売を上手に使えばかなり安く買える
道路:国道が2本エリア内を通っているので便利だが内陸部に坂が多い
騒音:国道からの騒音がかなりあるが空港からの騒音はあまり感じない





■与論島・茶花
こちらについては利便性よりも環境重視の場合。特にお子さんが過ごす環境という意味ではおすすめかもしれません。小さな離島ですがその割に子供も多く、本土から移り住んだ人も多いらしいので比較的に馴染みやすいかと思います。

生活するうえでも茶花ならスーパーもコンビニもあるので買物には事欠きませんし、飲食店も多いですし、何より町のすぐ横にキレイなビーチがあります。ちょっと歩けばリゾート感覚を味わえるビーチもあるので、とにかく「環境」を重視される方にはおすすめかと思います。

ただし島まで行く手段が那覇まで飛行機で来て、そこからさらに飛行機に乗り継ぐか片道5時間かけて船で行くかになります。船ならそれほどお金もかかりませんが、飛行機だと小さい飛行機なので割引運賃も少ないのでかなり割高になります。また鹿児島から行くことも可能ですが、こちらの航空券代もかなり高め。

島の環境はとても良いのですが、問題は島まで行く航空券代になるかと思います。

あと与論島の場合は宿は多いのですが、長期滞在型のコンドミニアムタイプが少ないのも気になります。つまり自炊ができる宿が少ないと言うことなので、その点で長期滞在だとネックになるかもしれません。

それとジェット機が発着できない離島が故に物流の面で難があり、全般的に物価が高いというのも難点かもしれません。なにより与論島の場合は「環境重視」ということで今回ピックアップした次第です。

でも島の雰囲気や島の人の温かさは「ソカイ」するには最高なんですけどね。



<与論島茶花のエリア情報>
医療:徳州会系の病院があるので不自由しない
金融:都市銀は無く奄美信用金庫とゆうちょ銀行があるのみ(強いて言えばJAバンクもあります)
ネット環境:島内を光り回線が来ているので接続できるところは早いが、根本的に接続できるようにしていないところが多い
携帯電話:3キャリアともに繋がるがソフトバンクは市外から離れるとやや辛い
物価:かなり高めだが沖縄より安いものもあり一長一短
道路:市街ならそれほど坂は少ないし、道路もある程度の幅員があるので使いやすい
騒音:市街でも静かですし、空港近くでもプロペラ機しか発着しないのでそれほど気にならない





これらの内容はあくまで「参考」レベルに考えて頂けると幸いです。また生活スタイルによって合う、合わないもありますので、全ての人がこのように感じるとは限りませんのでその点もご了承願います。

個人的には一番住みやすそうだったのが「奄美大島名瀬」で次が利便性重視で「那覇壺川」、環境重視で「与論島茶花」というところでしょうか?いかんせん石垣島や宮古島はあまりに遠いので往復の航空券代もばかにならないですし、旅行と住むとではかなりギャップが生じてしまいそうな気がします。「北谷アラハ」に関しても環境はいいのですがいかんせん沖縄本島は那覇が中心なので、どうしても那覇との距離がネックになってしまいます。

生活スタイル次第ですが、個人的には「奄美大島名瀬」が一番かな?って思います。沖縄じゃないですが・・・。

ちなみに沖縄本島の郊外ですが、本島は広いので移動の足が常にないと生活するには厳しいです。長期滞在になるとレンタカー代もバカにならないので、そういう意味でも本島は那覇のモノレール沿線か那覇までアクセスしやすい北谷あたりまでがおすすめかと思います。




この夏の首都圏および東北も含めて電力事情はかなり厳しくなると思いますので、当初は理想論で提言してみましたが、いざ考えてみると現実に行った方が良いような気がします。特に夏休み期間だけなら以前の記事でも書きました「逆単身赴任」という感じで、どうしても首都圏に居なければならない人だけ残して、他の方だけ疎開するという方法。

これなら自粛ムードで失った観光地への集客もできますし、同時に首都圏からは人が少なくなれば結果的に電力消費も減ると思います。

一石二鳥のこの「ソカイ作戦」。

可能な方は実現してみませんか?




▼ソカイ作戦マップ

S:石垣島真栄里、M:宮古島平良、R:与論島茶花、A:奄美大島名瀬、T:沖縄本島壺川、C:沖縄本島北谷
posted by 離島ドットコム管理人 at 08:27 | 不動産:タウン情報

2011年03月28日

電気は貯められる?

昨今の計画停電でいろいろ生活に支障が出ていると思いますが、そもそも電気を貯めておけないのか?と思う方もいらっしゃると思います。

基本的に電気は貯めることが出来ませんが、もちろん最近徐々に発展してきた「リチウムイオン」などに代表される充電技術はありますが貯めることが電気の容量は大したレベルではありません。しかも容量を増やせば増やすほどその電池本体の大きさが大きくなるので、生活に使う電気としてはあまり効率的ではありません。

そもそも生活で使う電気は継続的なものが多いので、電気自動車のように一時だけ使うものとは訳が違います。

特にエアコンの電力消費はとても大きく、建築の世界でもその空調(エアコンなど)の電力消費をいかに軽減するかを昔から様々な方法が検討されてきました。


「熱」による蓄熱。


さすがに「電気」として貯めることが出来ませんが、それを「熱」に変化すればある程度貯めることは可能です。

最近の一般家庭でもオール電化住宅がまさにそれを活用しており、最も電力消費が少ない深夜に「温水」として貯めておき、給湯が必要な際にその貯めていたものを利用するという方法があります。つまり電化住宅で実際にシャワーを浴びる場合は、深夜に作っておいた温水を利用し、電力消費が激しい時間帯に電気をあまり使わないと言うこと。

これが最も広く利用されているシステムではないでしょうか?

あと一般家庭ではなかなか難しいですが、公共施設や特定のエリアで行っているのがその夜間電力などを利用した地域冷暖房システム。こちらに関しては冬場は一般家庭同様に「温水」として貯めておき、それを温水として利用するのですが、それ以外にその温水を利用して空気や冷媒を温めて「暖房」として利用したりします。しかもこのシステムの場合、夏場は「氷」として貯めておき、先の暖房同様に空気や冷媒を冷やして「冷房」として利用します。

しかしこのシステムは通常の「エアコン」が一切使えず、専用の機器および配管が必要となりますので、なかなか一般家庭で利用するのは難しいです。

確かに実験的な家庭用氷蓄熱式の空調システムもありますが、先の話のように一般的なエアコンを使えませんし、蓄熱機器を置く場所も必要ですし、何よりコストが一般的なエアコンより莫大にかかります。

そういう意味で建築の世界では「地域冷暖房システム」として広域に展開することによりコスト負担を軽くするようにしています。

建築家を辞めてかなり経つので現在の開発状況はわかりませんが、未だに画期的なものは無さそうです。むしろ今は電気を使いつついかに省電力化するかの方にシフトしており、根本的な電気の代替になるものはあまり積極的に開発されていないようです。


「電気を貯める。」


これができれば今回の停電のみならず1年を通して電力事情も楽になるんですけどね。

ちなみに太陽光発電や風力発電といったものもありますが、これらの自然エネルギーを活用したものはどうしても「天気」などによるリスクがあるので「安定供給」にはなかなか繋がりません。強いて言えば太陽光発電を成層圏の外で行って地上に送電すればリスクも少ないのですが、まだまだ構想段階に過ぎず、実現化はまだまだ先になりそうです。でもこれができれば「電気を貯める」という必要性も少なくなるんですけどね。。。


まずは節電。それにつきるかもしれません。


でも最近はリチウムイオンなどの充電システムが急激に発展しているので、純粋に「蓄電」ということが一般家庭でもできるかもしれませんね。問題はコストと容量かと思いますが、それを含めて太陽光発電や風力発電を組み合わせると、より電力事情が楽になると思います。

とはいうものの、すぐに出来るものではありません。宇宙太陽光発電よりは近いかもしれませんが、まだ何年も先の話になるでしょう。

今の生活から電気は切っても切れないものなので、今後もこの「蓄電」技術の開発は望まれます。
posted by 離島ドットコム管理人 at 07:39 | 不動産:住まい・家・建物

2011年01月31日

照明も空調も「アンビエント」よりも「タスク」!



多分、普通の方はこの「アンビエント」や「タスク」という言葉はあまり聞いたことがないかもしれませんね。

言葉の意味からすると「アンビエント(ambient)」とは「周囲の/あたり一面にある(Yahoo!辞書から引用)」で、「タスク(task)」とは「仕事/課業/学業/仕事の単位(Yahoo!辞書から引用)」となっていてよく分からないかもしれませんが、建築としてこの言葉はこのような意味合いになります。

「アンビエント」=「大空間(を包括する)」
「タスク」=「個別空間(を包括する)」

つまりのところ、オフィスで言うと「アンビエント=オフィス全体」を差し、「タスク=デスク回り」を差します。具体的に言うと照明だと天井照明が「アンビエント」で、デスクライトが「タスク」となります。でも最近は天井照明も細かいエリア設定が出来るようになっているものもあるので、「タスク」が天井照明ということもありますが、どっちにつけ「アンビエント」は大きな空間に効果があるものを差し、「タスク」は狭い空間に効果があるものと言えるかもしれません。

照明に関しては先の話のようにこの「タスク」と「アンビエント」という考えはかなり前からあって、最近のオフィス設計では必ずこれらを考慮して行うと思います。

いわゆる「タスク・アンド・アンビエント」。

まぁ一般生活では使わない言葉ですよね^^ゞ

でもこの「タスク・アンド・アンビエント」は省エネ効果がとてもあるんです。昔は全て「アンビエント」で行っていて、人が居ても居なくても照明や空調を稼働させていたので、エネルギーロスがとても大きかったですが、「タスク」を併用することによって必要なところだけに照明や空調を施すことができるようになるので、エネルギーロスがとても少なく、結果省エネに繋がるというわけなんです。

ただし、照明は先の話のように天井照明とデスクライトという明確な区分が出来ますが、空調に関してはなかなかそういう訳にもいきません。部屋全体をコントロールする空調はあっても個別エリアを空調するものはなかなか無いと思います。

でも夏場の場合は部屋全体は空調(アンビエント)で管理し、デスクに扇風機(タスク)を置けばそれで十分「タスク・アンド・アンビエント」にはなってエネルギー効率もとても良くなります。といってもオフィスで扇風機を設置するところは少ないですし、設置したとしても個人で行うことなので、全体として効果があるかは否かはやや疑問。

しかも冬場は扇風機のような個別空調機器はなかなか無いので、どうしても全体空調(アンビエント)に頼りがちです。

特に家庭の場合はルームエアコン1つで全て包括せざるを得ませんので、まさに「アンビエント」のみになってしまいます。

でも日本の場合、冬場の「タスク」になるのが「コタツ」だと思います。日本ならではのものかもしれませんが、あれこそ「タスク・アンド・アンビエント」の象徴みたいなもの。とても効率よく体を温められると思います。しかしオフィスでコタツを使うわけにもいきませんので、冬の仕事場での「タスク・アンド・アンビエント」はなかなか難しいかもしれません。

結果、冬のオフィスは過度の暖房を効かせてしまうので、エネルギー効率はとても悪いと思います。

空調そのものをエリア細分化可能な最新のものにすれば問題ないですが、それは建設する段階で行わない限り不可能。結果、個人が我慢するか省エネを無視して部屋全体を温めるかになってしまっています。

この空調の「タスク・アンド・アンビエント」化は以前から言われていることなのですが、なかなか難しい現実があります。そもそも温度は人によって感じ方が違いますからね。結果、夏場はブランケットで寒さをしのぎ、冬場は扇風機で暑さをしのぐなんて状況にもなっている現実。

結局のところ空調の「タスク・アンド・アンビエント」化の答えは未だに出ていないと思いますが、個人的には夏場は扇風機で「タスク」を管理し、冬場は個別ファンヒーターもしくは加湿器が「タスク」かな?ベストなのは「アンビエント」は天井から、「タスク」は床からというシステムなんですが、これは建設時でもなかなか難しいですからね。もちろん後付は不可能に近いと思います。

比較的行いやすいのがオフィスを大空間ではなく小分けにして空調効率を高めること。といっても空間を分けると仕事の効率などが悪くなる可能性がありますのであまり現実的ではないかもしれません。技術的には大空間で「エアーカーテン」なる設備を設ければ具体的に空間を区切らないでも小空間化は可能なんですが、その「エアーカーテン」も後から付けることがなかなかできるものではないので難しいかもしれません。パーティションも暖房では天井付近から暖気が漏れてしまいますのであまり効果はないですからね。

まぁ最も効果があるのが「在宅勤務」もしくは「テレワーク」でしょうね(笑)。究極の「タスク・アンド・アンビエント」でしょう。あとデスクを固定しない「フリーアドレスオフィス」も良いかもしれませんが、この自分のデスクを持たないという観念が未だに日本では受け入れられない状態ですが・・・

結局のところ、最新設備がある「オフィス」よりも従来型の設備しかない「家庭」の方がエネルギー効率が良いんですよね。皮肉ですが現実です(笑)。

ちなみに我が家では天井照明(アンビエント)は一切使っていません。全て「タスク」こと個別照明でまかなっています。デスクライト、キッチンライト、洗面ライト、ベッドライトなどなど。中には住んでから一度も使っていない天井照明もありますからね(笑)。おかげで我が家の電気代は一般よりかなり少ないようです。さすがに最も電気を食う冷蔵庫だけは仕方ないですが、照明に関してはかなり少なく済んでいると思いますよ。さすがにLEDは使っていませんが、白熱電球系は全て蛍光灯系に変えています。もちろんその蛍光灯系でもオレンジ色の暖色系のものも使ったりして、室空間を演出しています。

空調に関しても夏場はエアコンは使うものの最小限にして、「タスク」として扇風機を常時使っています。しかも1部屋1扇風機にして完全に「タスク」化しています。冬場に関してはベッドルームは寝るだけなので布団に入ればOKですし、リビングにはコタツ、デスクには卓上ファンヒーターで対応しています。強いて言えばダイニングと脱衣室など水廻りは我慢ですね。まぁ水廻りはそれほど気になりませんが、ダイニングはちょっと寒く感じることもあります。その時はリビングのコタツで食事をしちゃいますが(笑)。

みなさんもこの「タスク・アンド・アンビエント」という考えをもって省エネを実践してみませんか?

そして電気代を安くしましょう(笑)。

特に照明に関しては味のない「アンビエント」こと天井照明よりも「タスク」こと個別照明の方がインテリアにもなりますのでいろいろ楽しめると思います。デスクライト、スポットライト、間接照明などなど。やり出すときりがないかもしれませんが、この個別照明は移動可能なのでいろいろ楽しめると思います。しかも電気代も安くなると思いますよ^^v
posted by 離島ドットコム管理人 at 09:30 | 不動産:用語・知識

2010年12月22日

お風呂は加湯がお得!追い炊きはNG!

冬場になると湯船に浸かりたくなりますよね。その際、1回ごとにお湯を全て捨ててしまうのはもったいないということで、追い炊きして再利用する方も多いと思いますが、これは逆にコストアップ。そして環境にもあまり良くありません。もちろん衛生的にも。

確かに追い炊きすれば水はそのまま使えるのでコストも安くて環境にも良いような気がしますが、この追い炊きってものすごいガス代を使うんです。通常の給湯システムのように効率よく水を温めるのではなく、あくまで後付のシステムなのでかなり効率が悪い。しかもその温める水も浴槽の水が全てが対象になるので、時間もかかるし効率も悪い。

時間がかかると言うことはより長い時間ガスを使うことになるので、給湯に関しては長い時間使えば使うほどガス代がかかります。この水道代とガス代のどちらが単価が安いかというかは一目瞭然ですよね。水が豊富な日本では水道代は比較的安いと思いますが、逆にガスは自国で調達できないので高く、結果いかにガスを長く使わないかがポイント。

そういう意味で時間がかかる追い炊きよりも全て入れ替えるか加湯の方が効率がいいことになります。結果、ガスを少なく抑えられるので環境にも良いことになりますよね。




一番効率的なのは加湯。一度冷えたお風呂の水を半分ぐらい抜くもしくは洗濯などに使い、そこに給湯から熱湯を注ぐことで湯船のお湯を作ること。これなら水道代も入れ直しの半分で済みますし、ガス代も全て入れ直すときとほぼ同じぐらいしかかかりません。むしろ熱湯だけを入れるので入れ直しよりもガスを使う時間が短く済み、安く上がるかもしれません。

ただしこの方法は自動的に湯船にお湯を張るシステムが使えないのであくまで人力で行うことになります。といっても熱湯だけを注ぐので実際にかかる時間はとても短い。早い話、お風呂で体や頭を洗っている間に熱湯を注げば十分間に合うと思います。

加湯は時間的にもコスト的にも効率的なんですが、どうしても日本の場合は「追い炊き」にこだわる人が多いですよね。追い炊きは先の話のように時間もかかるしコストも高くなる傾向なので、あまり望ましい方法ではないと思います。なによりお湯を全てそのまま使うので衛生的にちょっとね。

ちなみにオール電化の場合は深夜電力で熱湯を「貯湯」しておきますので、基本的に加湯の考えです。中にはオール電化でも追い炊きできるものもありますが、あれは最悪。まず先の話のように追い炊きそのものの効率が悪いだけじゃなく、単価の安い深夜電力を使えませんので電気代がものすごいかかります。なのでオール電化に住まわれる場合は、追い炊き機能にはこだわらないで、むしろ貯湯タンクの容量にこだわった方がいいと思います。あくまで追い炊き機能はお湯切れの際の緊急対策用として考え、普段は使わないことをおすすめします。




とにかくコスト的、環境的、そして時間的にも「追い炊き」はあまりお勧めできません。とりあえず半分抜いてもう半分を温度設定が高いお湯を加える方法が最も効率的だと思います。あとはその抜く半分を洗濯などに使えればさらにエコだと思います。

そもそも水が汚れていれば追い炊きする以前に全て入れ替えることになるので、結果的に追い炊きは必要ないと思いますよ。
posted by 離島ドットコム管理人 at 08:44 | 不動産:住まい・家・建物

2010年05月28日

地震に強い住まいを探す/造るコツ

2010年は今まで大地震が少ないと言われていた沖縄に大きな地震が頻発。加えて宮古島周辺にはM7.2以上(震度6強)の地震が起こりうる断層が見つかったなどと言われています。

なので沖縄の建物はもともとそんな地震が少ないという過去の過信のまま作られたものが多く、今後の大きな地震に対する心配もつきません。現に、同じ震度4でも本土に居たときと沖縄時では揺れ方が明らかに沖縄の方が大きく感じます。強度の問題なのか、はたまた設計者の問題なのかはわかりませんが、明らかにそのような感じがしています。

個人的には沖縄であっても住まい探しの際はこの「地震」のことは常に考えてしまっていますが、それは間違いではなかったのかもしれません。


そんな地震に対して強い建物を見つける指標。まずは「築年数・築年月」です。


確かに新しければ新しいほど良いようなイメージがありますが、実際のところ建築基準法はそんなに大きく変化していないので、築10年でも20年でもさほど変わりません。しかしとある年の前か後とでは根本的に構造強度が違う時期が存在します。建築界ではメジャーですが、一般にはあまり知られていないかもしれません。


1981年(昭和53年)。築年数で言うと築30年以上。


この年を境に建築基準法の耐震基準が大きく変わっているのです。はっきり言えば、この1981年以前の建物は「旧耐震」と言われ大地震で崩壊する可能性があるもの。1981年以降の建物は「新耐震」と言われ、現在と同等レベルの強度を持った比較的強固な建物。

結果、私は賃貸でも中古でも住まいを探す際は、この築年月を最も重視します。というより1981年以前に建てられた建築物に関しては申し訳ないですがどんなに安くて魅力的なものでも住もうとは思いません。

確かに1981年以前の建築物でも新耐震以上の強度はあるものも存在すると思いますが、住まい探しの際にはそれを計ることができません。むしろ旧耐震であることは確実なので、リスクを考えるとその年以前のものは除外せざるを得ません。木造ならそれなりの強度と柔軟性を持っているのでそんなに心配は必要ないですが、コンクリート造は特に注意が必要。特に高層マンションなどは。

なので今後賃貸でも中古でも住まいを探す際は、この1981年という年を覚えておくと良いでしょう。


あとは数値ではなく外観でわかるところで1階の造り。


これは阪神淡路大震災でも言われていたのでご存じの方も多いと思いますが、1階部分が駐車場で柱のみの建築物は危険です。1階部分は地震の力がそのまま伝わる部分でもあるにもかかわらず、柱のみだと建物全体に力を分散させることができなくなってしまい、結果阪神淡路大震災の時のように1階だけがつぶれることになってしまいます。

基本、構造的には壁が必要。

1階が駐車場であっても適度に壁があれば十分地震に対する耐久力はあると思いますが、エレベーターや階段近く以外に壁が無い建物はとても危険。特に長方形の平面で短辺方向に壁がないもは。

とかく沖縄ではまさにこの「1階が柱のみ」という建築物がとても多い。しかも築年数も明らかに経過しているものも多く、住まい探しにはこの点を十二分に注意すると良いでしょう。確かに柱のみでも十二分に強度を保つこともできますが、その場合はものすごい太い柱が必要になってしまいますので、そんなことをするなら壁を建てた方が安上がり。

そこまでして柱のみにするのはデザイン性を重要視する場合ぐらいで、他はコスト削減のため柱が細いままになってしまうでしょう。建築基準法上の数値的な規定は細くてもクリアできますので。


建築基準法はあくまで最低限の基準で形態的な規定はありません。


つまり建築基準法をクリアしていてもあくまで「最低限」のものなので安心はできないんです。しかも先の1階が柱のみという見た目の規定はありません。1階が柱だけでも数値的にはクリアしてしまいますので。しかし実際の地震は机上の揺れでは想定できないものになるので、その最低限の基準だけだと耐えられないものが多いのです。

実際に、私が建築家時代に設計する際には必ず基準法上の何倍とか加算した数値を自主規定して構造設計に入ります。特に阪神淡路大震災のあとはその時の地震パワーの「何倍まで耐えられる」という基準で構造設計していました。建築基準法での規定があまりに弱い構造なので実際はこうしています。

なので今後、賃貸や中古物件を探すだけでなく、自分の住まいを建てられる方はこの建築基準法のことをきちんと頭に入れておいて、構造の話の際は基準法ではなく阪神淡路大震災の何倍まで耐えられる設計かと聞くと良いでしょう。


日本では沖縄も含めて常に地震が起こるので、この地震への対策はどのエリアで住まい探しをするのにも重要かと思います。
posted by 離島ドットコム管理人 at 12:46 | 不動産:住まい・家・建物

2010年05月27日

地震時に最も揺れる場所(フロア)

2010年の沖縄は2月に100年ぶりの震度5弱を記録する大地震があったと思えば、昨日の夕方も大東島で震度4、座間味島で震度3を記録する比較的大きな地震があって、もはや「大きな地震が少ない沖縄」というセオリーは崩れつつあります。加えて先日のニュースでは宮古島周辺で大地震が起こる可能性があると発表されましたし、沖縄生活でも地震は頭に入れておかないといけませんね。海に囲まれているので地震時の津波も考慮しないとなりませんし。


それはさておき、そんな地震時で最も揺れる場所。今回はそれを綴っていきたいと思います。建物の種類や構造によっても変わりますが、基本的にはその高さで決まるところが多いです。

最も低い一戸建てなどの建物は地震時には地盤の揺れがそのまま建物に伝わるので、免震(地震の揺れを建物に伝えない工法)や制震(地震の揺れを1ヶ所に集中させたりして揺れを制御する工法)を施していない限り、木造でもコンクリート造でも揺れはそんなに変わらないと思います。

10階建て前後のマンションになると基本的に剛構造(コンクリート造など)なので、その揺れは地面から遠ければ遠いほど強くなる傾向があります。いわゆる振り子的な揺れ。つまり最上階が最も揺れ幅が大きく、実際の地上面での震度以上の揺れを感じてしまうかもしれません。といっても基本的に「剛」なので、その震幅もそれほど大きくはないかもしれませんが、あとはその揺れを制御する構造を組み込んでいるか否かで大きく揺れも変わります。地震が怖い方はできるだけ下のフロアに住まれた方がいいかもしれませんね。

そしていわゆる超高層。一般的に超高層とは20階建て以上のものを差しますが、このレベルになると剛構造だと柱や梁があまりに大きくなるので、基本的に室空間を確保するために柔構造にすることが多いです。つまり地震などの揺れを剛構造のように「耐える」のではなく、柔構造にすることにより「吸収する」工法ということになると思います。そのため、剛構造とは揺れ方が根本的に変わってきて、剛構造が最上階が最も揺れが大きくなるのに対して、柔構造だとその中間階が最も揺れが大きくなる傾向があります。つまり振り子のような揺れ方ではなく、地上部と最上部を固定して中間部分だけ激しく揺れているような感じ。なので超高層の場合は最上階に近いと逆に揺れは軽減され、中間階が最も激しく揺れることが多くなります。といってもやっぱり地上に近い階に比べると最上階はかなり揺れますが、中間階に比べればまだ軽減されていると思います。


実際のところ、建物の高さとその構造によってこの揺れ方はかなり違いがありますが、マンションで地震が心配な方は基本的に地上が近いフロアがベストですが、超高層の場合は中間階は避けた方がいいかもしれません。

ちなみに超高層の場合は地震時の揺れはそのように最上階付近だと中間階よりも揺れは少なく感じるかもしれませんが、逆に通常の風などによる揺れ(結構あります)は最上階の方が大きくなる傾向があるので、その点も考慮が必要かと思います。加えて最近は免震構造を導入するマンションも多いのですが、基本的に地上に完全に固定していない工法なので、地震時は揺れを伝えないので快適ですし安心ですが、逆に通常の風でも建物が揺れて(動いて)しまいますので、免震構造といっても何でも「いいもの」とは言えません。とかく強風吹き荒れる台風が多い沖縄ではこの免震工法はちょっと考えものかも?

建築家として個人的には免震構造よりも揺れを制御する制震構造の方が良いと思うんですけどね。制震構造は基本的に構造は一般的な建物と変わらないので、その風揺れも少ないですし、地震時はその揺れを感知して揺れさせないようにコントロールするので、様々な揺れに対応できると思います。

といっても最近の超高層は何も言わなくても制震構造が導入されているものが多いですけどね。免震構造は根本的に工法が変わるのでかなりのコストアップになりますが、制震構造は既存構造に付加するだけのものもあるので、コストはそれほどアップになりません。効率的にも設計の自由度としても制震構造はいいと思います。

その分、いろいと構造的に難しくなりますからね。構造を熟知していないと導入できませんので。


まぁ制震構造か否かはなかなか分かりにくいですが、超高層の場合免震構造にこだわる必要は無いと思います。先の10階程度の一般的なマンションや一戸建てなどの低層建物については免震のメリットはあると思いますが、超高層になると先の話のように風揺れの可能性もありますので、一長一短だと思います。中には免震に風揺れを制御する制震も行うものもありますが、そこまでしなくてもいいような気も・・・

地震大国日本なので、地震に対する備えはあった方がいいとは思いますが、その建物の特性によるところが多いので、あとはその設計者次第かもしれません。

とりあえず、もし超高層にお住まいになって地震の揺れを気にされる方は中間階は避けた方がいいかも?風揺れを気にされる方は超高層はおすすめできないかもしれません。

そういう意味でも一戸建てが一番なのかな(笑)。免震があればない良し!ちなみに最近は一戸建てならあとから免震化することも可能ですからね。
posted by 離島ドットコム管理人 at 08:39 | 不動産:住まい・家・建物